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古物商は店舗ごとの許可が必要なのか

古物商許可を取得して店舗を展開していく場合、「新たな店舗や営業所を設置する場合は、店舗ごとに再度古物商許可を取得しなければならないのだろうか?」

このような疑問を持つ事業者の方は少なくありません。

古物商許可制度は、令和2年(2020年)4月1日に施行された改正古物営業法によって大きく変更されました。従来は営業所の所在地ごとに都道府県単位で許可を取得する必要がありましたが、現在は「事業者単位で1つの許可」を取得すれば、全国で営業を行うことが可能となっています。

そのため、事業拡大に伴って他県へ出店する場合でも、新たに古物商許可を取得する必要はありません。

(手続きが全く不要であるわけではなく、出店前に「変更届」は必須です。)

本記事では、令和2年改正によって何が変わったのか、改正前との違い、事業者にとってのメリット、営業所を増設する際の注意点について分かりやすく解説します。

古物商許可制度は令和2年に大きく変わった

改正前の古物営業法では、営業所の所在地ごとに許可を取得する必要がありました。

例えば、本店が東京都にあり古物商許可を取得していても、神奈川県に新たな営業所を設置する場合には、神奈川県公安委員会から改めて許可を受ける必要がありました。

また、東京都内に営業所を設置する場合でも東京都の許可が必要でした。

つまりは「営業所ごと」に許可が必要でした。

しかし、令和2年4月の法改正により、許可制度は「営業所単位」から「事業者単位」へ変更されました。

現在は、「主たる営業所」を管轄する公安委員会から1度許可を取得すれば、その許可によって全国で古物営業を行うことができます。

事業者の負担軽減と手続きの効率化を目的として導入された制度改正といえるでしょう。

改正前と改正後の違い

項目改正前(令和2年3月まで)改正後(現在)
許可の単位都道府県ごと事業者ごと
店舗の出店新たな許可取得が必要変更届のみで対応
申請手数料出店先ごとに19,000円最初の許可取得時のみ
提出先各都道府県の警察署主たる営業所管轄の警察署
許可証都道府県ごとに発行全国共通の許可

この改正により、複数の都道府県で事業展開を行う事業者にとって、手続き上の負担は大幅に軽減されました。

1事業者1許可制度のメリット

他県への出店コストを抑えられる

最も大きなメリットは、許可取得にかかるコストの削減です。

従来は新たな店舗を開設するたびに、古物商許可の新規申請が必要でした。その都度、申請手数料や必要書類の準備に時間と費用を要していました。

現在は、既に許可を取得している事業者であれば、営業所を追加する際に変更届出を行うことで対応できます。

そのため、事業拡大の際の行政手続きコストを大きく抑えることが可能です。

必要書類の準備負担が軽減された

古物商許可の新規申請では、住民票の写しや誓約書など、さまざまな書類を準備しなければなりません。

改正前は、店舗開設のたびに同様の書類を収集し、申請手続きを行う必要がありました。

現在は、一度許可を取得していれば、営業所の追加時には新規申請ほど多くの書類は求められません。

事業者にとっては、事務負担の軽減という大きなメリットがあります。

窓口が一本化され管理しやすい

改正前は、複数の都道府県で営業している場合、それぞれの公安委員会や警察署とのやり取りが必要でした。

しかし現在は、主たる営業所を管轄する公安委員会が窓口となります。

役員変更や商号変更、本店移転などの重要な届出についても、基本的には主たる営業所を基準として管理されます。

複数の自治体とのやり取りが不要となり、管理もしやすくなっています。

営業所を増やす場合は何をすればよい?

「許可は不要になった」と聞くと、何の手続きも必要ないと誤解されることがありますがご注意ください。

営業所を新設した場合には「変更届」が必要です。

具体的には、新たな営業所を設置する際には、3日前までに変更届を提出しなければなりません。

また、営業所ごとに選任が必要となる管理者についても、欠格事由に該当しない人物を配置する必要があります。

「主たる営業所」とは?

令和2年改正後の古物商制度では、「主たる営業所」の概念が重要になりました。

主たる営業所とは、事業者が営業の中心として定める営業所のことです。

各種変更届出や許可証の管理についても、主たる営業所が基準となります。

今後複数の営業所を展開する予定がある場合には、どの営業所を主たる営業所とするか慎重に検討することが重要です。

古物商許可を取得する際の注意点

制度改正により手続きは簡素化されましたが、許可要件自体が緩和されたわけではありません。

以下のような点については引き続き確認が必要です。

  • 欠格事由に該当していないこと
  • 営業所を確保していること
  • 営業所ごとに管理者を選任すること
  • インターネット販売を行う場合はURLの届出を行うこと
  • 法人の場合は役員全員が要件を満たしていること

許可申請の段階で不備があると、審査期間が延びたり補正対応が必要になったりする場合があります。

事前に要件を十分確認しておくことが重要です。

古物商許可について詳しくはこちら

まとめ|現在の古物商許可は「1つの許可で全国対応」

令和2年の古物営業法改正により、古物商許可制度は大きく変わりました。

従来のように営業所ごとに許可を取得する必要はなく、現在は事業者単位で1つの許可を取得すれば全国で営業が可能です。

これにより、他県への出店に伴う手数料や申請手続きの負担は大幅に軽減されました。

一方で、営業所の新設時には変更届出が必要であり、管理者の選任などのルールも引き続き適用されます。

 

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