

宗教法人は「税金がかからない」と聞いたのですが、本当ですか?全くかからないのでしょうか?

よくそんな話を聞きますよね。実は「全く」かからないわけではありません。この点を理解するためには「宗教法人の業務・事業」について理解する必要があります。

そうなんですね。宗教法人の業務と事業・・・?
宗教法人を規定する「宗教法人法」には、大きく3つの目的があります。
宗教法人の目的は「宗教の協議を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成すること」です。
目的達成のために「業務」と「事業」を行うのですが、では「業務」「事業」とは何か、という点の理解がポイントなのでご説明します。
宗教法人の業務とは、宗教活動とこれに伴う財産の維持管理運営を言います。宗教法人そのものの本来的活動というべきものです。
つまり宗教法人の主たる目的は繰り返しますが「宗教の教義を広め、儀式行事を行い、及び信者を教化育成すること」ですが、この目的を達成するために宗教活動や宗教活動に伴う財産の維持管理運営を行うこと、これが宗教法人の「業務」です。
宗教法人の事業は公益事業と公益事業以外の事業があります。
不特定多数の人の利益をはかり、かつ営利を目的としない事業が公益事業です。
例えば幼稚園や保育園の経営や宗旨宗派を問わない霊園の経営などが該当します。
教育・学術・技芸・医療・社会福祉に関する事業ですね。
この点、不特定多数の人に利益をはからなければなりませんので、例えば檀信徒や信者のみを対象とするものは公益事業にはあたりません。
また、営利を目的としないということですので、収益事業を行ったとしても利益を分配することができません。
公益事業を行う場合には公益事業の種類、管理運営方法を規則に記載する必要があります。
規則の認証を受けたうえで法務局へ登記申請を行い、登記しなければなりません。
公益事業以外の事業は2つに分けられます。1つが「収益事業」もう1つが「収益事業以外の事業」です。
「収益事業」は例えば図書の出版や物品の販売等があります。「収益事業以外の事業」としては共益的な性格な事業を指し、例えば相互扶助的な事業でしょうか。
ただし、これら「公益事業以外の事業」は「目的に反しない限り」できるものとされています。
目的に反しないとは、要するに宗教団体としてふさわしくない事業を行うことはできないということです。
例えば風俗営業を行ったり投機的事業を行ったり、宗教法人としてふさわしくないような方法で事業を行ったりすることは認められません。
公益事業以外の事業を行う場合にも種類、管理運営方法を規則に記載する必要があります。
規則の認証を受けたうえで法務局へ登記申請を行い、登記しなければなりません。
これら事業のうち「収益事業」がその所得に対して法人税が課されます。
宗教法人の事業が収益事業に該当しているか否か、正確に把握しておくことが必要です。
仮に宗教活動や公益事業と認識していても、課税庁の目から見ると「収益事業」と判断される場合がありますので、注意しなければなりません。