
【2026年6月20日更新】
建設業許可には「特定建設業」と「一般建設業」があります。
元請として工事を受注できる金額には制限がありませんが、工事の一部を下請けに出す場合で契約金額が5,000万円以上(建築一式は8,000万円以上)である場合に特定建設業が必要となります。
ちなみに複数の下請け業者に発注する場合は合計額で判断されます。
この「特定建設業」ですが、取得のためには財産的基礎として資本金2,000万円、純資産4,000万円等の財産的要件や、資格者も1級資格や指導監督的実務経験が求められるため、ある程度実績を蓄積した上で「一般建設業」から「特定建設業」へ変更するのが一般的ではないでしょうか。(もちろん法人設立当初から資本金を4,000万円にし、資格者を確保することで特定建設業を取得することも可能です。)
基本的に一般建設業でできることは特定建設業でカバーできます。上位概念とでも言えるでしょうか。自治体によっては特定建設業であることがランク上位の要件であったりもします。
では、逆に「特定建設業から一般建設業」に変更する意味はあるのでしょうか。
この点、積極的にそうするわけではなく「一般建設業にせざるを得ない」という事情があるのです。
建設業許可は5年ごとに更新する必要があります。これは特定建設業でも一般建設業でも同じです。
ただ、特定建設業者が更新の際に財務内容が特定建設業の要件を満たさない場合には、特定建設業としての更新ができません。
例えば、純資産が4,000万円を割り込んでしまった、流動比率が75%を割り込んでしまった、欠損比率が20%を割り込んでしまった場合です。
その場合には特定建設業を維持することができませんので、一般建設業にせざるを得ません。
特定建設業の場合、土木一式や管工事、電気工事等は常勤の1級施工管理技士が営業所技術者として必要ですし、指導監督的実務経験を有する営業所技術者が必要です。
該当する資格者が退職などでいなくなってしまい、同様の資格・経験を持つ人材がいない場合には、特定建設業を維持できません。
特定建設業を取得している場合は、改めて特定建設業の要件はどのようなものなのか、それが維持できるかどうかを常に把握しておく必要があります。
会社の業績は内部要因や外部要因によって常に変わるものですから、ある年度に純資産額が4,000万円を割り込んだり損失を計上することは十分あり得ます。
そのうえで何年後に許可更新なのか、現在の状況はいつまでに改善でき、更新までに要件を満たすことができるのか。
資格者や実務経験者をいつまでに育成するのか。
常に自社の状況を把握して手を打っておけば、いざ更新の際に慌てることもなくなります。