
建設業や解体業を営む事業者が、現場で発生した廃材を自社トラックで処分場まで運ぶ――この行為には、産業廃棄物収集運搬業の許可が必要な場合があります。
この記事では、許可取得時に見落とされがちなポイントと、実際の業務で注意すべき点を行政書士の視点から整理します。
多くの建設業者が誤解しているのが、「建設業許可があるから現場で発生した廃棄物も運べる」と思い込んでしまう点です。
実際には、廃棄物処理法に基づく許可が別途必要な場合がほとんどです。 特に以下のような行為は、産業廃棄物収集運搬業許可がなければ違法となります。
収集運搬業の許可は、「排出場所・運搬先のすべての都道府県」で取得が必要です。
例:宮城から福島に運ぶ場合 → 宮城県・福島県の両方で許可取得が必要
単純な運搬だけであれば、通常の収集運搬許可で足りますが、 「一時的に保管して別車両に積み替える」等の行為があると、 積替え保管を含む許可を取得しなければなりません。
この場合、構造設備や敷地条件の基準も厳しくなるため、事前に十分な調査と計画が必要です。
廃棄物の運搬は「委託契約書」が義務です。収集運搬契約と処分契約を明確に区分して管理しましょう。
マニフェスト(産業廃棄物管理票)は、電子・紙いずれでもOKですが、記載漏れ・紛失は法令違反になります。
許可を得た車両には、会社名・許可番号などを記載した表示板を貼付する義務があります。サイズも規定があります。
無許可運搬は廃棄物処理法に違反し、罰則の対象になります。 リスク回避のためにも、早期の確認と行政書士への相談をおすすめします。