
飲食店の開業には、「飲食店営業許可」の取得が必須です。しかし、いざ申請となると、思わぬ落とし穴にはまり不許可や補正指導を受けてしまうケースも。
この記事では、実際の申請現場でよく見られる「よくあるミス5選」を行政書士の視点から整理し、確実な許可取得のためのチェックポイントとしてご紹介します。
飲食店には「専用の手洗い器(厨房用)」の設置が義務付けられています。
家庭用の流し台と兼用にしていたり、設置場所が遠かったりすると、補正指導の対象になります。特にカウンター内に手洗いがないケースは不許可となる可能性が高く要注意です。
営業許可では「厨房」と「客席・通路」を明確に区分する構造が求められます。
カウンター営業の場合でも、仕切りが不十分だったり、客が自由に厨房に立ち入れる構造だと指導対象に。透明アクリル板やカウンターの段差設計などで明確なゾーニングが必要です。
申請には「食品衛生責任者」の配置が必要です。
栄養士・調理師などの国家資格保持者であれば代用可能ですが、それ以外の方は所定の講習を事前に修了しておかなければなりません。講習の予約待ちで申請が遅れる例も多いため、早めの手配が必要です。
開業前の内装工事でありがちなのが、換気設備や排水の基準違反です。
たとえば「換気扇が十分な能力を満たしていない」「排水が厨房外に漏れる恐れがある」など、実地検査で発覚する設備不備は最も時間をロスするポイント。施工前に保健所へ図面相談するのが鉄則です。
「オープン日が決まってから申請」では、間に合わないケースが多発しています。
保健所の審査には数日〜1週間、さらに検査予約・現地確認・許可証発行までを含めると、最低2週間以上の余裕が必要。開業の目標日がある場合は、逆算してスケジュールを組む必要があります。
飲食店営業許可の申請は、事前準備と実務の把握が鍵を握ります。
「保健所に書類を出せばいい」だけではなく、現場レベルでの確認と調整が必要です。